「人間をお休みしてヤギになってみた結果」がくだらなすごすぎておすすめ

すごいものを読んでしまった感がすごい(頭痛が痛い的な言い回し)
 
 

33歳のダメニートが「いっそのこと人間をやめたらどうか」と思い立ち、
あれこれ奮闘した結果ヤギになるまでを描いたサイエンスドキュメント。
 

いやもうこれだけでヤバイ雰囲気が漂うよね。
 

「もう人間やめたい…」みたいなつぶやきってツイッターなんかじゃよく見かけるし、
それって万国共通の、まあ愚痴みたいなものなんだなと思っていたら、
著者であるトーマスは本気で、真剣に、人間をお休みしちゃおうって考えて、行動を起こすわけです。
ヤバイ。

 

 いやはや。ウェルコムトラスト(医学研究支援等を目的とする英国の公益信託団体で、僕の今回のプロジェクトに資金提供をしている)への申請書の返信メールの件名を見て、期待感はめちゃくちゃ高まった。(中略)ふと不安な気持ちになって、数週間前に提出した申請書の内容をもう一度読み始めたんだ。僕は一体、何をしようとしていたんだっけ?これはこれは。さすがの僕も引いたわ。
 僕がやりたいと言ったのは、人間の五百万年の進化を元に戻し、二足歩行から四足歩行に適用する外骨格を製作するということだった。そして同時に、草を食べて消化できるような人口胃腸を開発したいと希望していた。そのうえ、視覚、聴覚も適応させ、五感を一新するとした。そして経頭蓋磁気刺激を使って、脳内の将来計画と言語中枢のスイッチを切って、象の視点から人生を経験したいなんて書いちゃってるよ。そして、象の外骨格を身につけ、象になりきった僕が、アルプスを超えるんだってさ。(P21〜22)(太字も原文ママです)

 

ヤバイ人だ(確信)
 
 

この引用から十分感じ取っていただけたと思うけど、全編こんなテンションなので、
途中で専門用語がわんさか出てくるところもあるんだけど、ニヤニヤしながら読めるので大丈夫。
 

プロローグでは象になりたがっていたトーマスが、第1章であっさり象になることを諦め、
代わりにヤギになろうと決意する
、その過程も面白い。

第2章以降、至極真剣にヤギになるための方法を研究者にぶつけるトーマスと、
それを呆気にとられながらも最終的にはそのヒントを教えてくれる研究者のやりとりも、面白い。
 

もう、何から何までヤバさが極まっててヤバイ(また二回言っちゃった)
 
太字の使い方と、散りばめられた資料写真に振られてる註釈の面白さもすごくてね、なるほどって感心しきりだったよね。
この人、アメブロやり始めたら一瞬でトップに君臨できそうだなって思った。
 


(終始こんなテンション。笑う)
 

ヤギになるための義足を作ってもらう過程で、ギャロップは絶対無理できない!と止める医師に
四足歩行が上手にできることを見せつけ「もう少し若かったら君についての論文を書くところだ」と認められ喜ぶところとか、
いよいよアルプスに到着して、ヤギ農家に目的を伝えず滞在を頼み込み、
いざ目的を告げた時の寡黙なヤギ農家が見せたリアクションとか……もう最高すぎる!
 

自分の道を、他人の目を一切気にせず、突き進む勇気。
周りを巻き込み、自分のビジョンを実現させていく行動力。
失敗を繰り返しながらも、挫けることなくチャレンジを続けるひたむきさ。
 

素直にすごい人だな、と思った。全然真似したくないけど。
 
 

かなりくだけた文体なので好き嫌いが分かれるような気もするけど、
これって原文を読んだらどんな風なんだろう?
 

面白く読めそうな気がするから、トーマスの前作である
「ゼロからトースターを作ってみた結果」を原文で読んでみようかなあ。
 
 


(これは日本語版だけどね)